
<憲さんが演じる「西村松兵衛」ってどんな人?>
映画のストーリーとはあんまり関わりはなさそうですが・・・
坂本龍馬(*)の妻(**)として知られる楢崎龍(*1)が、龍馬と死別後、拠所ない事情により関東へ。
その後、再婚した相手が西村松兵衛。
簡単な年表を作ってみました・・・
◇1845年(弘化3)8月15日:近江蒲生郡金田村(現在の滋賀県蒲生町)に生まれる。
◇1870年ごろ:龍と出会う。この頃の住まいは、三浦郡深田村(現在の神奈川県横須賀市米ヶ浜)。
◇1875年(明治8):龍を入籍。このとき、龍は「西村ツル」という名前で籍を入れている。
◇1906年(明治39)1月15日:龍(こと 西村ツル)死去。
◇1914年(大正3)8月16日:信楽寺に龍の墓碑を建立。
◇1915年(大正4)2月17日:70歳で死去。龍と同じ信楽寺に葬られる。
なにしろ、西村松兵衛と言う人は、あくまで「龍馬の妻の再婚相手」という立場の人ですので、
あまり詳細なデータはありません。
なので、特に龍と出会う前の経歴は曖昧なものです。
行商人になる前は、京都の呉服屋の若旦那であったという説もあれば、
今回、これをまとめるにあたって参考および引用させて頂いた、
「龍馬の妻」(阿井景子:著)という小説には、百姓の家に生まれ、
10歳で呉服屋に丁稚奉公に行って手代になり、
その後、呉服の行商人になった、という記述があります。
龍と結婚した頃は、かなり生活は困窮していたようです。
そんな中で、龍は酒びたりの生活となり、龍馬への思いが断ち切れなかったのか、
「自分は坂本龍馬の妻だ!」と荒れていたそうです。
松兵衛は、なけなしのお金を龍の酒代にあて、いたわってやっていたのだとか。
後に、龍の実妹である中本光枝(*2)が、同じ長屋に引越して来て、両人と共に暮らします。
このことから、前述の「龍馬の妻」では、松兵衛と光枝は不倫の仲に陥るストーリーとなっています。
これは著者の推測なのですが、龍が死去したころの、それぞれの住所が異なることからで、
つまり、酒に溺れた事から病の床に伏した龍は、
松兵衛と暮らした長屋を出て別居していたのではないか、というのです。
真偽のほどは、記録が無いので、なんとも・・・。
信楽寺に墓碑を建立した際、墓碑には「贈正四位阪本龍馬之妻龍子墓」(*3)と彫られています。
再婚してもなお、龍馬を愛していた龍の気持ちを思って、松兵衛がそうしたとの説が有力です。
でも、建立者の中に松兵衛の名前はありません。(*4)
ちなみに、松兵衛も龍と同じ信楽寺に葬られたわけですが、
どうも松兵衛の墓は、龍の墓碑とは離れた場所にあり、同じ墓に眠っているわけではないようです。
それはそうですよね・・・「坂本龍馬の妻」の墓に入るわけにはいかないですよねぇ・・・。
*:映画では「竜馬」となっていますが、坂本龍馬本人は「竜」の字を使ったことはないとのことですので、ここでは「龍」の字で表記します。
**:坂本家の許しがなかった為、内縁のままだったと言う説あり。
*1:読み方は「りょう」。龍子という表記をすることもあります。映画では「おりょう」と呼ぶようです。
*2:楢崎家の次女(龍は長女)。ちなみに、中井貴一演じる菅野覚兵衛の妻は、三女の君江。
*3:正四位を贈られた坂本龍馬の妻の墓、と言う意味。しかし、なんと!「坂」を「阪」と彫り間違えている!
*4:建立者は、中本光枝。賛助人として、「西村松平」(松兵衛のこと)の記載あり。